野球ルール
2024年11月18日、日本野球規則委員会から野球規則の改正について発表されました。 npb.jp 2025年度の改正は、項目数にするとなんと19項目。多いですね。 内容によっては、一括して説明できるものもありますが、当ブログは、ルール本文を理解することを何より…
1アウトランナー一塁、ボールカウント3B-2S。 一塁走者が盗塁しました。投球を受けた捕手はすぐに二塁送球、投球判定はボール、一塁走者は二塁にスライディング。 このようなとき、まれにですが、二塁に進んだ一塁走者が二塁を離れるのを見かけることがあり…
0アウト二塁。打球は三塁線ぎりぎりフェアのサードゴロ、二塁走者は「進塁は危険」と判断して二塁に留まっています。 三塁手は一塁に送球しますが、これが大きくそれてスタンドへ!審判員が両手を挙げてボールデッドを宣告しました。 すると、こういうときよ…
同点で迎えた最終回裏二死満塁。打者とバッテリーの攻防は、時に劇的な幕切れとなることがあります。 このような場面で四死球が起こると、押し出しとともにサヨナラゲームになります。 公認野球規則には、押し出しサヨナラのときに限って適用されるルールが…
2024年8月15日のオリックスvs楽天、6回裏の「併殺打ではないダブルプレイ」はあまりに珍しい事象で話題になりました。 すでに元NPB審判員の坂井遼太郎さんがX(旧Twitter)上で詳細な解説をしてくださっていますので、今回は記録として、「私の備忘録」的にま…
2024年8月13日、高校野球2回戦 石橋vs聖和学園で故意落球と判定される事象が起こりました。 珍しい事象なので、とっさに何が起こったのか分からなかった人や、このプレイで故意落球というルールを初めて知った人、「頭脳プレイ」と評価する人や逆に「ずるい…
2024年7月27日の高校野球千葉大会決勝、木更津総合高校 対 市立船橋高校の試合は、延長10回タイブレークで、守備妨害を巡って試合が一時中断することとなりました。 また、サヨナラの場面でも送球と打者走者と野手が接触する事象が起こりました。 今回は、具…
2024年7月19日の高校野球山梨大会準々決勝、日本航空高校対帝京第三高校戦、野球の教科書というものがあるなら、この一連の流れは教材にできますね。 www.nikkansports.com 今回解説するテーマは、大きくまとめると サヨナラヒットとアピールプレイ フォース…
2024年7月9日の西武対日本ハム戦で、一塁空過を指摘したアピールプレイで、二塁打が取り消されてアウトになる事象がありました。 それ自体が珍しいプレイと言えるのですが、松田 貴士(まつだ たかひと)さんのX(旧Twitter)での投稿による指摘で、私もとんでも…
今回は、野球で監督や指導者はもちろん、選手もきちんと知っておかないと損をする、タイムプレイについて解説します。 得点に関わってくる重要なルールなので、ちゃんと知っていればチームに入るべき得点を失わずにすんだり、逆に相手の得点を阻止できたりし…
2024年6月23日の巨人対ヤクルトの試合で、ボークの判定にも関わらず、一塁走者が三塁まで進むというプレイがありました。 ボークなのに一塁走者が三塁へ?そんなことってあるんでしょうか。 ルールに基づいてこのプレイを説明します。
2024年5月31日の山﨑康晃投手の牽制がボークと判定されたことについて、「プレートを外しているのにどうしてボーク?」という意見が多く見られます。 この事例では、「投手板(プレート)から軸足を外す」とはどういうことか、がポイントになります。 すでに…
2024年5月23日、ホワイトソックス対オリオールズ戦の9回裏、ホワイトソックスが6点差から4点を追い上げ、8-6となって一死一・二塁。 内野フライが上がってインフィールドフライが宣告。しかし、飛球が捕球されたところでなぜか試合終了。何とこのプレイで守…
メジャーリーグで珍しいプレイが起こりました。走者がヘルメットを手に持って、そのヘルメットで塁に触れています。このとき触球されたら、セーフ?アウト? こういう触塁って、果たして認められるのでしょうか。公認野球規則に基づいて私の見解をまとめまし…
2024年4月26日のDeNA対巨人戦での関根選手の死球(デッドボール)の判定を巡って、様々な意見が挙がっているようです。 バッターボックスを出て打撃をしているのでは? ホームベースを踏んで打撃しているとアウトと聞いたことがある バッターボックスを出て投…
2024年4月13日、東京ドームで行われた巨人対広島戦で、観客がフェンス際でファウルフライを捕ることが起こりました。 SNS上では、当該観客の行為や、この行為が守備妨害としないとした審判団の判断に対して批判があります。 適用される規則とともに当該プレ…
公認野球規則を読んでみると、守備妨害に関する規則は攻撃側プレーヤーはもちろん、それ以外のことも想定されていて、内容は多岐にわたります。 ここでは、打者走者による守備妨害に特化してまとめます。
守備妨害のルールは多岐にわたります。ここでは、打者による守備妨害についてまとめます。 打者による守備妨害は、次の4つが挙げられます。 捕手のプレイを妨害した場合【規則6.03(a)(3)】 打者がバットを投げて捕手に当たった場合【規則6.03(a)(4)】 アウト…
2024年3月29日、ヤクルト対中日戦で6回裏、守備妨害が発生しました。 一塁手と一塁走者の接触によるものですが、X(旧Twitter)上では、「これは守備妨害なのか?」「どうして走者が戻されたのか?」「守備妨害がなかったら併殺が取れたのではないか?」といっ…
野球で、走者の走路とはどこを指すのでしょう。では、その走路を外れて走者が走ったら?あれ?でも実際その「走路」を厳格に走っていますか?分かっているようで意外とあやふやな「走路を外れたとき」のルールについて確認しましょう。 ※ 2024年3月20日、追…
2024年3月11日、アメリカメジャーリーグ(MLB)でも「ブロッキングベース」のルールが導入されることを日本野球機構(NPB)の森健次郎審判長が明かしました。 日本プロ野球(NPB)では、2023年9月5日から「ブロッキングベース」の判定基準が導入され、判定基…
野球の試合を観戦していると、指名打者(DH)というポジションを目にすることがあります。指名打者がいる試合があればない試合もあります。 具体的にどういうルールなのかよく分からない! という人もいるかと思います。そこで今回は、DHのルールを解説します。
公認野球規則を読んでみると、守備妨害に関する規則は攻撃側プレーヤーはもちろん、それ以外のことも想定されていて、内容は多岐にわたります。誰が妨害したのかによって処置の仕方が変わってくるので、整理して理解しておかないと結構大変。 そこで、今回は…
日本プロ野球(NPB)では、2018年から、審判員の判定に対してチームが疑義を抱いたとき、審判員にビデオ判定を求める「リクエスト」制度が導入されています。 どんなプレイでも、何回でもリクエストを要求できるわけではなく、「リクエスト」にもルールが定め…
2023年12月22日、MLBが2024年シーズンに向けたルール改正を発表しました。 www.mlb.com MLBにおけるルール変更であり、日本のプロ野球などで適用されるルールではありませんが、MLBを観戦する方や、野球規則を勉強されている方ははぜひ知っておいてほしい内…
2023年12月15日、日本野球規則委員会から野球規則の改正について発表されました。 npb.jp 2024年度は、大きく9項目が改正されました。 本塁からバックネットまでの距離とか、タイブレークとか、ピッチクロックとか、いろいろ野球のルールが話題になっていま…
2023年9月3日、U-18野球ワールドカップ1次ラウンドB組の第3戦のアメリカvs日本で4回裏、不可解な事象が起こりました。 ネット上でも話題となったのは「ダブルプレイのはずなのに審判団が得点を認めた」ことですが、その他にも映像を見返していて「あれっ?」…
まさか日本シリーズで2度も起こるとは…!私もびっくりです。 天井に打球が入る事象が起こる都度、「エンタイトルツーベース」や「テイクツーベース」を調べていらっしゃる方も多いようなので、今回の事象をもとに解説を書くことにしました。
2012年2012年7月12日、夏の全国高校野球・神奈川県大会1回戦、日大藤沢vs武相の9回裏。 高校野球ファンの間で「サヨナラインフィールドフライ」と称されることの多いこの一件ですが、私は「サヨナラインフィールドフライ」と呼ぶのは適切ではないと思ってい…
2023年6月23日、広島vs巨人戦のダブルプレイは、野球のルールを知っているからこそできるミラクルプレイでした。吉川選手、中田選手のどちらかにちょっとでもミスがあると、このダブルプレイは成立しません。 このプレイのすごさを、関係するルールとともに…