2024-01-01から1年間の記事一覧
2024年11月18日、日本野球規則委員会から野球規則の改正について発表されました。 npb.jp 2025年度の改正は、項目数にするとなんと19項目。多いですね。 内容によっては、一括して説明できるものもありますが、当ブログは、ルール本文を理解することを何より…
ドジャース対ヤンキースのワールドシリーズ2024では、観客が試合を妨害する事象が2つ発生しました。 全力でプレイしている選手を妨害するなどあってはならないことなのですが、実際に起こってしまった場合、ルール上どのような措置になるのかについて、公認…
野球をやっている人でも多分うまく説明できないルールの一つがファウルチップではないでしょうか。 ファウルチップはファウルフライとどう違うのか。なぜファウルチップなんていうルールがあるのか。 今回は、ファウルチップのルールとその背景について説明…
1アウトランナー一塁、ボールカウント3B-2S。 一塁走者が盗塁しました。投球を受けた捕手はすぐに二塁送球、投球判定はボール、一塁走者は二塁にスライディング。 このようなとき、まれにですが、二塁に進んだ一塁走者が二塁を離れるのを見かけることがあり…
2024年10月8日、ナ・リーグ地区シリーズ第3戦 パドレス対ドジャースの試合で起こったマチャド選手の走塁は、「守備妨害」だという批判や「頭脳的走塁」と評価する意見など、さまざまな反応が起こりました。 あの走塁はスリーフィートオーバーにならないのか…
0アウト二塁。打球は三塁線ぎりぎりフェアのサードゴロ、二塁走者は「進塁は危険」と判断して二塁に留まっています。 三塁手は一塁に送球しますが、これが大きくそれてスタンドへ!審判員が両手を挙げてボールデッドを宣告しました。 すると、こういうときよ…
同点で迎えた最終回裏二死満塁。打者とバッテリーの攻防は、時に劇的な幕切れとなることがあります。 このような場面で四死球が起こると、押し出しとともにサヨナラゲームになります。 公認野球規則には、押し出しサヨナラのときに限って適用されるルールが…
2024年8月15日のオリックスvs楽天、6回裏の「併殺打ではないダブルプレイ」はあまりに珍しい事象で話題になりました。 すでに元NPB審判員の坂井遼太郎さんがX(旧Twitter)上で詳細な解説をしてくださっていますので、今回は記録として、「私の備忘録」的にま…
2024年8月13日、高校野球2回戦 石橋vs聖和学園で故意落球と判定される事象が起こりました。 珍しい事象なので、とっさに何が起こったのか分からなかった人や、このプレイで故意落球というルールを初めて知った人、「頭脳プレイ」と評価する人や逆に「ずるい…
2024年7月27日の高校野球千葉大会決勝、木更津総合高校 対 市立船橋高校の試合は、延長10回タイブレークで、守備妨害を巡って試合が一時中断することとなりました。 また、サヨナラの場面でも送球と打者走者と野手が接触する事象が起こりました。 今回は、具…
2024年7月19日の高校野球山梨大会準々決勝、日本航空高校対帝京第三高校戦、野球の教科書というものがあるなら、この一連の流れは教材にできますね。 www.nikkansports.com 今回解説するテーマは、大きくまとめると サヨナラヒットとアピールプレイ フォース…
今回は、以下の記事「なぜサッカーの試合で『幻のゴール』が相次いでいるのか…『ビデオ判定』を導入したらジャッジの98%が覆った本当の理由」を読んで感じたことです。 president.jp 「映像があれば正しくジャッジできる」は幻想である という、今泉氏の主張に…
2024年7月9日の西武対日本ハム戦で、一塁空過を指摘したアピールプレイで、二塁打が取り消されてアウトになる事象がありました。 それ自体が珍しいプレイと言えるのですが、松田 貴士(まつだ たかひと)さんのX(旧Twitter)での投稿による指摘で、私もとんでも…
今回は、野球で監督や指導者はもちろん、選手もきちんと知っておかないと損をする、タイムプレイについて解説します。 得点に関わってくる重要なルールなので、ちゃんと知っていればチームに入るべき得点を失わずにすんだり、逆に相手の得点を阻止できたりし…
2024年6月23日の巨人対ヤクルトの試合で、ボークの判定にも関わらず、一塁走者が三塁まで進むというプレイがありました。 ボークなのに一塁走者が三塁へ?そんなことってあるんでしょうか。 ルールに基づいてこのプレイを説明します。
日本サッカー協会は、2024年5月23日、サッカー競技規則2024/25の改正について通達しました。 サッカー競技規則2024/25でのPKルールの変更点は次の2点です。 PK時のボールの置く位置 キッカーがボールを蹴る前に他の選手がペナルティーエリアに侵入した場合の…
日本サッカー協会は、2024年5月23日、サッカー競技規則2024/25の改正について通達し、これまでトライアルだった脳震盪による交代について、正式に競技規則に記載し、オプションとして認められることとなりました。改正で発表されたルールは、これまでトライ…
ジャッジリプレイ効果もあって、DOGSOという用語はサッカーファンにも浸透してきたようですが、「DOGSOはペナルティーエリア内ではSPAになる」という認識の方がいらっしゃるようです。 それ、実は誤解です。
2024年6月、DOGSOについての解説をアップデートし、サッカー競技規則2024/25の改正に対応しました。 DOGSO(ドグソ)とは何か SPA(スパ)とは何か なぜDOGSOは一発退場になるのか DOGSOやSPAがペナルティーエリア内で「一段階下がる」とはどういうときか につい…
2024年6月2日の J2リーグ第18節 水戸ホーリーホック vs V・ファーレン長崎戦で、試合終了間際、当初ファウルなし、スローインで再開としていた判定が、ファウルでPKに変更となる事象が起こりました。 VARのないJ2において、主審が一度下した判定が変更になっ…
2024年5月31日の山﨑康晃投手の牽制がボークと判定されたことについて、「プレートを外しているのにどうしてボーク?」という意見が多く見られます。 この事例では、「投手板(プレート)から軸足を外す」とはどういうことか、がポイントになります。 すでに…
2024年5月23日、ホワイトソックス対オリオールズ戦の9回裏、ホワイトソックスが6点差から4点を追い上げ、8-6となって一死一・二塁。 内野フライが上がってインフィールドフライが宣告。しかし、飛球が捕球されたところでなぜか試合終了。何とこのプレイで守…
メジャーリーグで珍しいプレイが起こりました。走者がヘルメットを手に持って、そのヘルメットで塁に触れています。このとき触球されたら、セーフ?アウト? こういう触塁って、果たして認められるのでしょうか。公認野球規則に基づいて私の見解をまとめまし…
2024年4月26日のDeNA対巨人戦での関根選手の死球(デッドボール)の判定を巡って、様々な意見が挙がっているようです。 バッターボックスを出て打撃をしているのでは? ホームベースを踏んで打撃しているとアウトと聞いたことがある バッターボックスを出て投…
SNSを見ていると、(自分にとって)納得できる判定を主審が下さなかったことや、VARが介入したことで(自分にとって)納得のいかない裁定となったことから、様々な反応を目にするのですが、中にはそもそもVARについて誤解や勘違いをしているのではないかと感…
2024年4月13日、東京ドームで行われた巨人対広島戦で、観客がフェンス際でファウルフライを捕ることが起こりました。 SNS上では、当該観客の行為や、この行為が守備妨害としないとした審判団の判断に対して批判があります。 適用される規則とともに当該プレ…
公認野球規則を読んでみると、守備妨害に関する規則は攻撃側プレーヤーはもちろん、それ以外のことも想定されていて、内容は多岐にわたります。 ここでは、打者走者による守備妨害に特化してまとめます。
2024年4月7日のJ1リーグ第7節は、ゴールキーパーによるDOGSOが3事象起こる〝祭り〟状態になりました。 川崎F vs 町田 70:22 谷選手 神戸 vs 横浜FM 74:09 前川選手 広島 vs 湘南 47:08 ソン選手 今回は、それぞれの事象について解説していきます。
サッカーでは、ファウルや不正な行為が行われたとき、主審により警告(イエローカード)や退場(レッドカード)が提示されます。 主審はどういう基準でカードを提示するのでしょう。競技規則の記述をもとにまとめました。
守備妨害のルールは多岐にわたります。ここでは、打者による守備妨害についてまとめます。 打者による守備妨害は、次の4つが挙げられます。 捕手のプレイを妨害した場合【規則6.03(a)(3)】 打者がバットを投げて捕手に当たった場合【規則6.03(a)(4)】 アウト…